専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
仏壇をお祀りする
お仏壇を購入される方の多くは、大切なご家族を亡くされた方です。お仏壇を安置することで、大切な方との変わらない関係を結ぶことができます。お祀りすることで続く関係を「供養(くよう)」と呼びます。
お仏壇ではローソクを点す燭台、お花を生ける花立て、お線香を焚く香炉を使います。ローソク、お花、線香が供養の基本となります。供養とは大切な方を敬いながら繋がりを持つ行いです。
日々の生活の中で、毎日この供養を行うことで、多くの方は大切な方との繋がりを実感し、「見守ってくれている」ことを感じるようになります。
また、ご飯やお茶を専用の道具で供えます。お菓子や果物をお供えすることもあります。
日々手を合わせる時を持つご家庭と、手を合わせる習慣がないご家庭とでは、心の貯金に大きな差が数十年の間にわたって生まれます。宗教的なことは、個人の心に拠るものですが、個人の心は、他の人の心とのネットワークがあって初めて生かされます。仏壇は、自分の心や魂が生かされてゆくための、なくてはならない存在です。
ある統計調査によれば、お仏壇のあるご家庭のお子さんはより「他人への思いやり」があるという結果となりました。言葉で「人に優しく」というよりも、祈るという行為そのものが優しさを生み出すことになります。
お仏壇があることで、心のリズムが整え、生活のリズムを整えることができます。喜びも悲しみも、お仏壇に向かい、香華灯を供え、リンを鳴らすことで、心の奥に息づく仏性と呼ばれる「本物のあなた」に少しずつ近づくことができます。
お仏壇をお祀りするのに、特別な信仰は必要ありません。お仏壇を安置し、ご先祖様や亡き人、ご本尊などをお祀りし、日々の供養を行うことで、あなたの中の「本物のあなた」と出会うことができるようになります。