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いちりん 輝「箔座」 × 「モメンタムファクトリー・orii」

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工芸の美と美が出合うと、思いがけない新たな世界を創りだすことがある。箔座(高岡製箔・金沢)とモメンタムファクトリー・orii(折井・おりい)のコラボ製品である「いちりん 輝」はまさに新たな美の世界を創り出したといえる。

モメンタムファクトリー・orii(折井・おりい)は銅器産地の高岡にあって「オリイブルー」の名と共に知られている。元々の社名は「折井着色所」。その社名の通り、銅器(銅合金)に着色をする工房。

銅器の着色と言えば、刷毛やスプレーで塗る塗料のことを思い浮かべる人が大半だろう。実際にモダンな仏具の色はウレタンやアクリルといった塗料によるものが多いが、オリイブルーは塗料による色つけではなく、銅器ならではの化学変化による発色加工「金属着色」により生まれるものだ。

高岡で言えば「煮色(にいろ)」と呼ばれる金属着色の技術が幅広く使われてきたが、宗教用具業界では「鉄奨(おはぐろ)」や「青銅色」も知られている。

モメンタムファクトリー・oriiが生み出した「オリイブルー」もこうした金属着色の伝統を引き継ぐものであるが、独自に創出した技法による金属着色はクラフトに限らず、建築材料としてホテルや商業施設などで幅広く使われている。

「いちりん 輝」で表現される箔は、少し擦れたように見える技法が使われている。真四角な箔ではなく、不均一な箔表現。「オリイブルー」も重なり合う不均一な青で構成される。

「いちりん 輝」は底部の深い青から上部に向かう浅い青へのグラデーションとなるが、この色の変化に金箔の輝きも寄り添うように表現されている。

箔仕上げにしても金属着色にしても、均一に整然にというのが、宗教用具業界での基本的な考え方であったが、「いちりん 輝」に見える変化のある表現にも心を向けたい。

 

箔座の製品サイトをご覧下さい

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