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第7回わが家のお仏壇物語

田中佛檀賞「我が家のお仏壇」森作希代江(茨城県・38歳)


嫁いで来て13年、三世代同居の我が家には古希を迎えた義父母と主人、それに9歳と12歳の二人の子供たちがいる。

小さい時は、広々とした二間続きの仏間と床の間を思い思いに走りまわって、お仏壇の前でチーンと鳴らしていた子供たち。今はさすがにそんなことは少なくなったが、こんなにうるさい我が家では御先祖様たちもおちおち眠っていられないだろうなと、想像すると思わず笑いが込み上げる。

我が家のお仏壇には、子供たちが学校で貰ってきた賞状や、習い事のスイミングで進級した時の合格報告書などが飾ってある。息子が小学二年生で初めてスイミングの進級試験に合格した時、誰から言われたわけでもないのに、自ら進んでお仏壇にお供えしたのが最初である。今では妹の方も兄の真似をして、お仏壇の中は二人の誇らしい記録の展示場のようになっている。でもそれは、家族だけではなく御先祖様にも頑張った自分を見てもらいたい、嬉しい気持ちをお裾分けしたいという、子供たちなりの考えがあるのかもしれない。

我が家のお仏壇には、たくさんの御位牌が納められているが、形や大きさも様々で、台座が外れていたり欠けている部分があったり、ほとんどが古いものである。それだけ長い時間を経て今ここに存在するのだと思うと、何代も繋がってきた我が家の御先祖様一人一人の顔を見ているようで、不思議な気持ちになる。お仏壇の中には我が家の歴史がある。そして、いずれ義父母や私たち夫婦も、その歴史の一部になっていくのだろう。

出勤前にお線香をあげ、お仏壇に手を合わせる私の姿を見つけると、子供たちも後に続いてお線香をあげる。どちらがチーンと鳴らすのか、どうでもいいようなことで喧嘩になる二人を見ながら、ゆっくり眠れる日が来るのはまだまだ先になりそうだなと、つい御先祖様たちの心配をしてしまう私である。

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