仏壇選びの達人

専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報

第9回わが家のお仏壇物語

銅賞「お仏壇は 心のよりどころ」椎博充(宮崎県・80歳)


ご先祖様が鎮座される場所は、「皆の顔が見られて笑い声が聞こえる所に…」と、リビングルームに仏壇を置いていました。

母が亡くなったのを機に、仏壇を買い替えることにしました。ふだんはあまり行かない仏壇店ですが、店の方は快くていねいに説明してくださいました。仏壇は大別して、伝統的な形式で造られた伝統型と、現代的な洋間に合う家具調の2種類があるとのこと。

スペースに合うのが大前提で、いろいろな仏壇を見ましたが、高価で落ち着きのあるものを選びました。お坊さんに魂を抜いてもらった古い仏壇は、新仏壇の購入店が引き取ってくださいました。

新しい仏壇が来ました。店の方が次々と箱から取りだされる仏具は、正式の名前を知らないものが多くて楽しみがありました。ご飯を盛る器が「仏飯器」、お茶や水を供える器が「茶湯器」です。「チ~ン」と鳴らすお椀型の鉄器は「リン」で、リン棒の音で邪気を祓い清める力もあるそうです。仏具の位置も習ったので、掃除には役に立つことでしょう。

お坊さんが来られて、新しい仏壇の魂入れをされました。その後、仏壇やいろいろな仏具などについて、詳しい説明がありました。そして、「ここは毎日人が集まる良い場所です。ご先祖様は、皆さんの顔や声にいつも接する事ができて、喜ばれておられるでしょう」と、有難いご説教を結ばれました。

仏壇は、家庭の中心で、家族の心のよりどころだと思います。仏壇にご飯とお茶をお供えしてから、朝食がはじまります。高月には、果物やお菓子等のお供えを欠かしたことはありません。夕食時にも、お酒におかず類を添えます。頂き物も、仏壇に報告してから開封です。今年の正月は、ファミリー13人での賑やかな宴だったので、ご先祖様もさぞ嬉しい驚きだったことでしょう。

仏壇公正取引協議会
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