専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
お知らせ
マンションでお盆をされる方の多いと思います。
お盆の説明で必ず出てくるが「迎え火」です。「苧殻を焚いて」などとありますが、マンションでは一体どこで「迎え火」をすると良いのでしょうか。最も簡単な迎え火は、バルコニー・ベランダで和蝋燭の火を灯すことです。この場合にはしっかりとした燭台を使うことが大切です。バルコニー・ベランダから少し入ったお部屋の中でも大丈夫です。また、お部屋の窓際であっても迎え火をすることはできます。この時には「ご先祖様、迎え火です」「◎◎◎(大切な方のお名前)、迎え火ですよ」としっかりと口に出して迎え火とすると良いでしょう。
和蝋燭の芯は、和紙を丸めた上から藺草(いぐさ)の芯を巻いたものです。最上級のものは「櫨蝋(はぜろう)」と呼ばれるもので、櫨の実(はぜのみ)から採取された蝋が使われています。
一般的なローソク、白色半透明なローソクは、石油を精製した時に作られるパラフィンを原料としているものです。このパラフィンローソクを使っても良いのですが、ベストは伝統的な和蝋燭です。
マンションによっては「火をつけることが禁止」されている場合もあります。オール電化マンションではマンションの管理規則で火を扱うこと自体が禁止されている場合もあります。この場合には、懐中電灯や電気ランタンを使って迎え火とすると良いでしょう。この場合には、懐中電灯・ランタンをお清めしておく必要があります。
仏教的に行う場合には、お線香を焚き、その煙(香り)の上で懐中電灯・ランタンをくゆらせます。
神道的に行う時には、お塩を持った小皿とお水を入れた小皿を用意し、柏手を二度叩き「祓いたまへ。清めたまへ。(はらいたまえ きよめたまえ)」と唱えます。その後、懐中電灯・ランタンにまず塩を少し振り、お水を少し振ることで、懐中電灯・ランタンを清めます。