専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
お知らせ
仏間に伝統型仏壇を安置されている方が、現代的なモダンなお仏壇に買え変える事例が増えています。伝統型仏壇を安置されてこられた方にとっては「モダンな仏壇にしても良いの」とためらいがあるかもしれませんが、多くの方がモダンな仏壇に買い替えをされています。
床の間や仏間に仏壇を安置されている場合、中型から大型の仏壇が多く、モダンな仏壇に買い換える場合には比較的大きなサイズのモダン仏壇に買い換えることをお勧めします。空いた左右のスペースには掛け軸をかけたり、上の空いたスペースには仏間御簾(みす)と呼ばれる専用のすだれを掛けたりします。
以前使ってきた仏具類や仏像などはそのまま使うこともできますが、モダン仏壇になるとサイズが従前より小さくなるために、新しいものに買い換える場合もあります。
上の仏壇については、次のような物語が秘められています
(第九回わが家のお仏壇物語への投稿作品)
平成29年は元旦から三が日、穏やかな暖かい日が続いた。
国内外の懸念される諸問題が、どうか人々の叡智によって、このように穏やかに進みますようにと祈らずにはいられない。今日も私の朝は、一杯のお茶を仏壇にお供えして、般若心経を唱えることから始まる。立ったまま、背すじをすっと伸ばして自分の声の調子を聞きながら、無心になるべく集中するひとときである。
昨年は夫の十七回忌だった。
夫が亡くなった時、初めて近くの仏壇屋さんに行った。それまでは仏壇など注意して見ることもなかった。たくさんの仏壇の中から和室の床間に納まる縦長のコンパクトなものをと探してみると、落着いた色のあまり装飾的すぎない家具調の仏壇がひと目で気に入った。
わが家の6畳の間にすっきりと収まって、出しゃばらず、今でもよい買物をしたと思っている。下の収納部分には、線香やローソク、夫の遺品、葬儀記録等が入れてある。
季節のお花や、お彼岸、お盆のくだもの等を心を込めて飾って手を合わせる。特定の宗教は持たないが、仏壇は私にとってささやかな心のよりどころである。
(神奈川県・女性・77歳)