僕は妻の両親を知らない。 なぜなら、僕が妻と知り合ったとき、すでに妻の両親は他界していたから。 やがて僕たちは結婚することになり、それを機にマンションを買ったのだが、新居に妻が運び込んだ荷物のひとつがお仏壇。 正 […]
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我家の一日は起床すると夫婦で仏壇に祈ることから始まる。就寝前の祈りでその日が終わる。同じパターンが六年前に初めて仏壇を購入した日から毎日続いている。 一人息子が三十一歳で急逝した。 妻と二人暮らしになってから、我家 […]
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二十六年前、転勤生活をしていた私達一家のところへ、主人の父から、「一緒に暮らしたい」という申し出がありました。その三年前、母が亡くなり、一人暮らしの大変さや、また何より、寂しい日々が堪えられなかったのだと思います。 […]
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先祖伝来の我が家の仏壇は木肌が黒ずみ傷みもあったので、父が亡くなって三年目に(昭和五十年頃)、母が修理に出した。戻ってきた仏壇に思わず目を瞠った。全体が黒の漆で塗装され、破風や内部には金が塗られてお寺の「金堂」と見紛う […]
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私が子供の頃、我が家には立派なお仏壇があった。金箔の存在感を誇示するような大きな仏壇だったが、昭和二十年三月十日の東京大空襲で焼失した。両親と兄弟五人は奇跡的に命だけは助かった。私たちは戦禍を逃れるようにして北海道に疎 […]
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父が他界して早一年が経とうとしている。 本日、一周忌を無事終える事が出来た。 仏壇の前に座りこれまでを振り返った。五十九歳の時、脳梗塞で倒れて以来、左半身麻痺を抱えながらもその後の十八年間を懸命に生き抜いた父であった […]
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私の娘が二歳になる前、今から十三年前に父は亡くなりました。 私は産後休暇を一年取った後職場復帰をしたので、娘が一歳の誕生日から父が面倒を見てくれることになりました。仕事から帰った私に、娘は毎日満面の笑みでおじいちゃんと […]
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我が家には明治時代から引き継ぐ、幅120cm、高さ170センチ、奥行き70cmの三方開きの大きな仏壇があります。約20数年前痛みが激しくなったのでお洗濯を依頼しました。その時お仏壇の裏側に「1000円にて購入」との先々 […]
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わが家の仏壇は、かなり古い。少なくとも50年は経っているだろうか。 取り立てて華美でもなく、ごく平凡なスタイルだが、この仏壇に、僕はどれだけ語りかけてきたことだろう。 いや、語りかけただけじゃない、必死に祈り続けた […]
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わが家のお仏壇は信心深い母がずっと守って来た。子供が誰か付いて行ける時も行けない時もお彼岸には、きっと墓参りに行った。 その母が昨年、下から出血があって、検査と放射線治療の入院中に、まだらボケになってしまったのだ。 […]
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