佳作「自分の姿を思い出す」向山千夏（東京都・女性・35歳）

　大人がご先祖様の供養と合掌している姿を見て育った娘。
小さい頃からお仏壇の前で、見よう見真似ですがリンをたたき
「なぁーむ」
と言いながらご先祖様に挨拶しています。
母が庭で育てた季節の花を摘みながら
「この花は、大きいおじいちゃんに、こちらの花は、大きいおばあちゃんに
お供えしてあげよう。」
と嬉しそうな娘の姿を見ることは、とても幸せなことです。
「大きいおじいちゃんは本を読むことや盆栽を手入れするのが好きだったんだよ。」
娘が知らないご先祖様の話をすると
「会って見たかったな。もっと話を聞かせて。」
と残念がる娘。私も会わせてあげたかったなと思います。
ご先祖様これからも娘の健やかな成長をお守り下さいませ。
娘にはご先祖様を想う気持ちを大切に優しく思いやりのある女性に育っていってほしいです。