祖母が亡くなったのは私が12歳のとき。 反抗期の私は、祖母が病気で入院していたにもかかわらず、見舞いにほとんど行かず、行っても優しい言葉をかけるどころか 「おばあちゃんが入院してると家の手伝いが増えて迷惑なんよね」 […]
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昭和21年6月16日父は勤めていた旧満州の中学校の校庭の片隅で我が子を焼いた。私が生まれて四年後の事である。北方から避難してくる人々が学校に溢れ大混乱となり疫痢が流行、三才の私の姉が死んだ。母は産後すぐのため父が一人自分 […]
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「ええのんに入ってもらおうや。」 言い出しっぺのじいちゃんは、それまで小さかった仏壇を、ちょいと大きめのに買い換えた。少しばかりグレードの上がった仏壇には、人生の諸先輩方に当たるうちの先祖とばあちゃんが新入りとして […]
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お盆に娘一家が転勤先の高知から帰省した。 一歳五カ月の赤ちゃんを連れて初めての里帰りに、私も張り切った。 夜具を整え、シーツと枕カバーを新調。座敷・仏壇と掃除してご先祖様に、久方ぶりの泊りの客人を迎える報告をした。 […]
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「うちの父は婿養子である。二年前、祖父が亡くなって初めて、我が家に仏壇がやって来た。葬儀その他、今後を任されていた父は、知り合いの材木屋に教えてもらった、うちには不釣合いともいえる高価な特注の仏壇を選んだ。約一年近く待っ […]
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私の父はどうも霊感が強いらしく、人の形をした何かが見える。ということがたまにあるそうです。私は信じていなかったのですが、法事の時を境にこれが本当の事だったのだなと思うようになりました。 それは法事の時の事です。家族 […]
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わが家の仏壇は、家のほぼ中央にある縦長五畳の仏間の西側にあった。篤信の祖父が建てた立派な建物であったが、築百年を越える二階建ての木造は、天井の梁が折れ更に外側の梁にもひびがはいり、危険な状態になった。 両親も亡くなり無 […]
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祖母の四年目の命日。お仏壇に手を合わせ、嬉しい報告が出来ました。赤ちゃんが生まれたのです。 出産予定日を過ぎてもお産の兆しが無く、帝王切開の緊急手術。立ち合うはずの夫は間に合わず、ひとり不安のまま分娩室へ…。朦朧とした […]
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セール中でもないのに定価の半額でゲットした我が家のお仏壇は紫壇で、とても美しい細工のシンプルなお仏壇。6年前、27才の娘が父親の為に、そして私が主人の為に買ったもの。 宣告されるその日まで、大変元気で、週末にはゴルフに […]
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台所のワゴンテーブルがサーブの仏壇になって早や5年となる。 調理台として、つまみ食いテーブルとして、時にはちょっとした物置として、日常のワゴンテーブルは忙しい。 でも、年一度だけ、このテーブルは厳かな時を過ごす。 […]
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