専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
第15回わが家のお仏壇物語
蝉がミンミンミンミー、ツクツクボーシと縁側まで夏を届けにきている。 毎年、盆に私は実家に帰省する。 両親の安否確認と、墓参りをするためである。 それともう一つ、小学生の我が子もじいじ、ばあばに年に数回だが、会えることを […]
私は、四歳のときに父を亡くしました。母は、埃の舞う縄を作る工場で、なりふり構わず働きました。小学生の私は、給料日の夕暮れ、一人で迎えに行きました。給料といっても、封筒に入ったものではなく、紙幣と硬貨を直接手渡してもらっ […]
父が亡くなって六年が経つ。その間、毎日母は仏壇にまいっている。私も帰省すれば、一日に三回は仏壇に手を合わせている。それが父の供養になれば、という思いで。 父は突然亡くなったと言って良かった。体調が優れないというので病 […]
我が家の仏壇のお祀りの仕方は、宗派や厳格な飾り方にこだわる人は違和感を覚えるかも知れません。 我が家の仏壇には私の両親と妻の両親、そして両家のご先祖様をお祀りしております。 私の両親は真言宗、妻の両親は浄土宗です。 […]
私の母方の田舎は京都の丹波地方、そして父方は福井の若狭。どちらも田舎で家は大きく、仏壇を飾る仏間があった。 私が小学生の頃、田舎へ行き仏間に入ると何か怖い感じが…上を見上げると鴨居に物故者の写真が。放課後の音楽室に一 […]
家を新築したとき、いちばんの悩みは、父母と暮らしていた家の仏壇をどうするかということであった。 父母が代々受け継いできた仏壇は、母の死後、古ぼけて色褪せ、何とかしなければならない様相を呈していた。加えて、二人の息子は […]
アフリカのナイジェリアで再婚したのは5年前。60歳だった私。一人で夫の元へ行き、夫の家族に祝ってもらい結婚式を挙げた。 誰も車椅子の私を「障害者」として見ていない。障害を感じているのは私の心だけだった。何だろう?この心地 […]
「死ぬ時はさくらが散りる頃がいい」と言っていた夫が、二年半の闘病の末、五月上旬桜の散りはじめ朝、天国に逝きました。 二七日の法要の後、ご住職が「四十九日の法要までにお仏壇を安置することで、落ち着きますよ」と話されました […]
「誕生祝いに、仏壇贈るから」。「えっ、仏壇?」長男の1歳の誕生祝いに父が贈ってくれたのはなぜか小さなお仏壇でした。 つるりとした木の質感が美しい茶色の仏壇。細部まで施された素晴らしい芸術の世界に圧倒されました。かつて聞 […]
2017年8月、父は88才でその生涯を閉じた。晩年は認知症を患い、同居の私は介護と仕事を両立しながら看ていた。夫の協力もあり、あと7ケ月で定年を迎える前年の8月に脳内出血で旅立っていった。子供の私達姉妹にも、孫にも、ひ […]