たま、という猫がいた。三十年も前のことだ。祖母が勤めの帰り道に拾ったノラで、しっぽが極端に短く、睾丸が丸見えだった。それで「たま」。白地に黒しまのおおきなオス猫だった。 その「たま」は仏壇の中で寝る猫だった。昼間、た […]
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「いっくら泣いたって、あの子の病気が治るわけじゃない。あんたも母親なら、もっとしっかりしなさい。」未熟児、そして先天性の心臓病。片手に乗るぐらい小さいガラス細工のような我が子を目の前に後退りしてしまいそうな私の心を叱って […]
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昨年12月より3月10日まで、小社ではフォトエッセイコンテスト「わが家のお仏壇物語」の公募を実施し、約百通ほどのご応募を頂きました。いずれの応募作品もお仏壇に対しての想いが伝わる秀作でしたが、下記のように入選を決定いたし […]
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