父が他界したのはもう十年以上も前の事で、僕はまだ小学六年生だった。死後仏壇の前に座る機会はもちろん多々あったし、幼かった時から、仏壇前でよく近況報告のような事をしていたのを覚えている。 そんな僕ももう二十三歳になり、今年 […]
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結婚して二年目、私は心の病になった。 仕事と家庭、その他にも多忙が重なり、気が付かないうちにストレスを抱えてしまった。笑うことも忘れ、ふさぎ込み何もできなくなってしまった。家族はそんな私を見て心配し、一刻も早く良くなるこ […]
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夏休みの宿題で出された孫娘の絵の課題です。孫娘はおじいちゃんの墓参りし、お仏壇に向かっておじいちゃんと心の中でお話したこと、みんなでわいわいしながら、ピッカピッかにお墓を磨いたことを、楽しかった思い出の一つにあげてくれま […]
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我が家は二世帯で暮らしている。我が家のイベント事はいつもご先祖様を囲んでのワイワイ・ガヤガヤと騒がしい。 ご先祖さまにとっては、なんとにぎやかなことと思っているのではないだろうか。子供達も天国のおじちちゃんとおばあちゃん […]
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祖母が亡くなったのは私が12歳のとき。 反抗期の私は、祖母が病気で入院していたにもかかわらず、見舞いにほとんど行かず、行っても優しい言葉をかけるどころか 「おばあちゃんが入院してると家の手伝いが増えて迷惑なんよね」 […]
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昭和21年6月16日父は勤めていた旧満州の中学校の校庭の片隅で我が子を焼いた。私が生まれて四年後の事である。北方から避難してくる人々が学校に溢れ大混乱となり疫痢が流行、三才の私の姉が死んだ。母は産後すぐのため父が一人自分 […]
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「ええのんに入ってもらおうや。」 言い出しっぺのじいちゃんは、それまで小さかった仏壇を、ちょいと大きめのに買い換えた。少しばかりグレードの上がった仏壇には、人生の諸先輩方に当たるうちの先祖とばあちゃんが新入りとして […]
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お盆に娘一家が転勤先の高知から帰省した。 一歳五カ月の赤ちゃんを連れて初めての里帰りに、私も張り切った。 夜具を整え、シーツと枕カバーを新調。座敷・仏壇と掃除してご先祖様に、久方ぶりの泊りの客人を迎える報告をした。 […]
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「うちの父は婿養子である。二年前、祖父が亡くなって初めて、我が家に仏壇がやって来た。葬儀その他、今後を任されていた父は、知り合いの材木屋に教えてもらった、うちには不釣合いともいえる高価な特注の仏壇を選んだ。約一年近く待っ […]
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私の父はどうも霊感が強いらしく、人の形をした何かが見える。ということがたまにあるそうです。私は信じていなかったのですが、法事の時を境にこれが本当の事だったのだなと思うようになりました。 それは法事の時の事です。家族 […]
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