仏壇選びの達人

専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報

佳作「特別なお⼿伝い」 牧 瞳(東京都・23歳)

「仏壇磨き」が私のお仏壇の思い出だ。  私が⽣まれてわずかで病床の祖⽗がこの世を去ったため、祖⽗との思い出がない。それ故、私は⽣粋のおばあちゃん⼦だ。幼い頃は隣の祖⺟の家に毎⽇顔を出し、おやつをもらったりおしゃべりしたり […]

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佳作「仏さまは意地悪」 西城町子(山形県・62歳)

 実家は明治中期に建てられた茅葺屋根の家で、間取りは今でいう6KS。田舎なので広い家でした。南の縁側は日当たりが良く、北側の庭には可憐なユキノシタが花を咲かせていました。広い家の割に仏間はなく、20畳ほどの広間の端っこに […]

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佳作「かあちゃんごめんね」 柳 徳子(栃木県・85歳)

ぐちをいわない母親にかあちゃん 結婚式にきてね目が不自由 迷惑かけるから留守番するよ反対しないで当日迎えた手を引いて 壇上で花束わたすべきだったくやんで 涙が 流れおちた かあちゃん 枕もとのおんぶひも なあに震災があっ […]

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佳作「ご先祖様とかくれんぼ」 渡辺惠子(徳島県・64歳)

 今から5年前。父が病死してから一人暮らしをしていた母が、85歳で他界した。  子どもは私と妹だけだったが、2人とも嫁いでしまった。実家の跡継ぎが誰もいない状況で、先祖祭りをどうするか悩んでいたところ、夫の提案で、我が家 […]

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佳作「コンセプトは明るくカッコよく」 高橋誉史信(東京都・71歳)

 仏間はひんやりとしていて薄暗く、仏壇は豪華だが不気味だ。とくに位牌はお墓みたいな形をしていて怖い。夏休み、田舎のおばあちゃんの家に泊まりに行くのが楽しみだったが、寝床はいつも仏間だ。帰るころにはすっかり慣れて何ともない […]

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佳作「小さなお仏壇、たくさんの贈り物」 にしの桃子(愛知県・33歳)

 我が家のお仏壇は、リビングのチェストの上にある。三年前に購入した、母を祀るための小さなお仏壇だ。   女手ひとつで育ててくれた母は、齢五十三で急逝した。くも膜下出血だった。一人娘の私が喪主となったが、三十路になったばか […]

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佳作「DIY仏壇」 横山恵津美(愛知県・65歳)

 ある日届いた段ボールの箱、たいして大きくも重くもない。夫が梱包を開けて何やら組み立て始めた。 「おーい」と私を呼ぶ声がする。そこには三十センチばかりの箱状の物があった。よく見るとそれは仏壇だった。紫色のクレマチスの花の […]

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佳作「能登半島、わがルーツと仏壇」 奥原一三(富山県・68歳)

「震度5強と聞いてビックリしたけど、無事で良かった。…お仏壇も大丈夫だった?」 今年元日に能登半島で起きた大地震。電話をかけてきたのは九州に住む親戚の婦人(90代)です。私ら一家が父の仕事で、富山県高岡市の実家を長年離れ […]

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メイクリーン賞「不思議なことが二回も…」 荒木まさゆき(埼玉県・41歳)

「門が開いているよ。ちゃんと閉めたの」って母から言われて僕はビックリした。  それがあったのは、仕事の夜勤明けから家についての出来事で、それが一年に二度もあるから、すごく不思議だ。  母に「なんかの霊でもついて来たんじゃ […]

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田中佛檀賞「仏壇は、父と母のやり直しの場所」 有城佳音(兵庫県・56歳)

 父母は長子ではなかったから、仏壇は遠いものだった。しかし俺は一人っ子で、母が亡くなったとき、小さな仏壇を置くことになった。  ここまでは特に問題はなかった。しかし問題は父が亡くなったときだ。  父は破天荒な人で、家に帰 […]

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仏壇公正取引協議会
祈ってみよう、大切な誰かのために。PRAY for (ONE)