専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
第17回わが家のお仏壇物語
私はアパートで20号の紫檀の仏壇と共に一人暮らしをしている。アパートなのに大きな仏壇とよく驚かれる。確かに私は仏壇のある部屋で寝ている。これには色々ないきさつがあるが今はこれで落ち着いている。
一人っ子で主人も8年前に亡くなり、子供達も巣立ち頼る人がいない。そんな私の心のより所である。つらい時やくやしい時はよくお経をあげながら泣く。まわりを気にせずオイオイと泣ける。そうするとスッキリして違う発想が生まれる。うれしい時はニコニコと報告する。幸せを共有しているようでより幸せを実感できる。
話は変わるが私はお経が大好きだ。単調な音が続き音楽より心にピッタリくる。今はお経をあげたい時にあげている。毎日の方が良いのはわかるけれどあげたい時の方が自分の気持ちにはピッタリくる気がする。
私にとってご先祖と共に生きていると思える幸せ程心強い事はない。そのご先祖は仏壇の中においでる。この先どんな状況になっても仏壇と離れる事はない。私にとって最後に残る家族だと思う。