父が亡くなったのは8年前…5歳になる娘は「爺ちゃん」を知らない。 その娘が友達に「うちの爺ちゃん優しいんだ」と自慢げに話していた。後で考えると「??」と疑問に思い娘に聞いた。 「どうして爺ちゃんが優しいって知っているの? […]
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我家にお仏壇が置かれたのは、四年前の事。突然のバイク事故で十六年の生涯を終えてしまった息子の供養に輝いた人生を送った証にお仏壇が置かれました。 最愛の息子の死を受け入れられず言葉に出来ない絶望感や喪失感、泣いてばかりの日 […]
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私の家の隣に住む、おばあちゃんの家に仏壇はある。 それはおばあちゃんの夫、つまり、私のおじいちゃんにあたる人のものだ。おじいちゃんは、25年以上前に亡くなった。だから、私はおじいちゃんを知らない。 私が生まれた時から仏壇 […]
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わが家の自慢のお仏壇は築百年以上の家に作られた歴史ある仏壇。すべての板が黒く光り輝やいている。昔から乾拭きをして磨き上げた。地区には若い人が街に出て少なくなったが、休日など帰省した時には必ず仏壇の前に座り、帰省の報告をす […]
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想えば私は、幼少期の頃から「親孝行」の見本のような、子供だった。 家は貧乏だったが、私は、父の手垢だらけの、大袈裟な愛情の中で、育った。 父は、私が12才の時、ガンで呆気なく、逝ってしまった。お葬式が終わり、父の写 […]
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我が家の主人は全くお酒が飲めません。長男でひとり息子だから私がお嫁にくる前は、父と母との三人暮らしだったのです。お酒が大好きな父は、どうにかして息子を酒飲みに仕立て上げようかと日夜努力したそうです。しかし、主人に言わせる […]
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父の仕事は仏壇職人である。 私が子供の頃は、毎日父の傍らで、おがくずやら木材の切れっ端を使って、父の真似をしながら遊んでいたのを覚えている。桜や紫檀の木材を切り分け、成形、磨き、漆を塗り、また磨き、もう一度漆を塗り、また […]
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二〇一一年八月九日。私は家族で営む食料品店の店番をしながら、高校野球の秋田代表能代商業を応援していた。そして試合終了。「秋田代表校の勝利は実に十四年ぶり!」との音声が響く。途端に私は店番をすっぽかし、裏の自宅の二階の仏間 […]
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両親は一年以内に相次いで他界しましたので黒檀ならぬ、ヒノキ作りの等身大の仏壇にしました。 以前の金箔の仏壇では黒くすすけてしまっていたからです。 両親とも生前は熱心な仏教信徒でしたので奮発したのです。仏壇に向かう都度 […]
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横浜にある妻の実家の宗派は真言宗である。日頃は99歳になる母が「南無大師金剛遍照」と真言を唱えながら仏壇を守っている。 母には4人の子供がいる。それぞれ所帯をもって比較的近くに住んでいるので、正月だ、母の日だ、お盆だ、 […]
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