我が家の仏壇には、四柱の位牌がある。 そのうち一人は平成3年に僕に対して「努力しなさい」 といって亡くなった全盲の祖母である。 その他の3人は、父の妹で享年1歳の人、父が14歳の時に亡くなった、父にとっての父すなわ […]
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不慮の事故で父が他界して、一年程経ったある日、二人の見知らぬ男が訪ねて来て、仏壇の前に正座して号泣した。 「せっかく戦争で生き残ったのに――」 戦時中、中国大陸で父に命を助けられたのだという。 「敵兵に取り囲まれた私達 […]
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このお仏壇が我が家にやってきたのは3年半前、4年半前に他界した父の一周忌の前でした。新潟にお墓もお仏壇もなく、父の他界を機に母が支度をしました。「お父さんの為!の仏壇を作りたい!!」母は職人の方と話をし、二つのお願いを仏 […]
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まず、朝起きたらお仏壇の前に座る。早起きの母が既に、お仏壇の扉を開け、過去帳を捲り、一番茶をお供えしてある。 「おはようございます、いつも見守ってくださってありがとうございます。今日も一日がんばりますね」 ご先祖様みんな […]
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『夏のボーナスは無いから』 父が母に言った一言を聞いたのは、私が小学校3年生の時。父の言葉の真相は、夏のボーナスで仏壇を買う、既に予約もしてきたでした。 母は反対も怒りもせず、その夏我が家に仏壇が届きました。当時は何 […]
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2011年3月11日午後2時46分、巨大地震が発生した。私は経験のない揺れにたじろいだ。位牌、供物、香炉すべてが、ふっとんだ。私はなんとかふんばったが、本棚、食器棚、テレビ、洋服タンス、ベッドありとあらゆる物が、倒れたり […]
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わが家の仏壇は幅三尺の小さなものだが、仏間中央にでんと居座り存在感がある。この仏壇は昭和七年に祖父が購入したものである。祖父は私の生前に亡くなっているのだが、仏座の中にいつも祖父の面影を思い描いている。 父は私が六歳の […]
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10年前、100万の定期預金が満期になった時のこと、ふと、思いついた使い道は、やがて自分の魂の落ちつき場所と、仏壇を購入することだった。 勤めていた冠婚葬祭会社の取り引き業者から、ナラ垢材の仏壇を買った。我が家には、あ […]
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母は私を出産してから2週間後に尿毒症で亡くなりました。もう、52年も前のことです。母が亡くなった後、父は私がもの心つく前に、お見合いし再婚しましたので、実の母が亡くなっていたことを知ることはありませんでした。全く気づきま […]
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平成七年五月二三日に夫と死別した。生活のために、学習塾を経営することにした。だが、経営してから一年も経たない、平成九年二月二五日に、最愛の息子が突然死。二四歳の若さである。 気が狂いそうになった。私は娘よりも息子の方が […]
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