専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
第14回わが家のお仏壇物語
幼い頃から私は、短気で厳格な父親があまり好きではありませんでした。母も私たち3人兄妹も、いつも父の機嫌を損ねないように生活していたように記憶しています。そのような性分だったせいか、父は実父母や実妹や実弟と仲が良かったとは […]
私の家の和室には、去年購入したばかりの真新しい仏壇がある。私はその仏壇に向かって、毎日ファンサービスを行っている。 今、仏壇を独占しているのは私のおばあちゃんだ。2年前に認知症を患い高齢者住宅に入所したおばあちゃん。コロ […]
今夏、お盆に実家へ帰り、お仏壇の掃除をしていたところ、一枚の古い写真が出て来た。日付は93年11月23日。今から28年前の写真だ。掃除の手を休めて見入ってしまった。 写真の前列左側に写っているのが小学生だった私だ。記憶を […]
物心ついた時からお仏壇はそこにあった。それがなにかも分からないほど幼い時からあり、幼少期の私にとっては家具の一部であった。私の祖父が仏門に入っていた事もあり、私たち家族は仏壇を大切にし、それを後世である私たちにもいつもそ […]
二年前に家を出た。将軍様・お局様のごとく君臨する、舅・姑との同居二十年めにして、限界を感じたからだ。この時、一緒に連れ出したのが、十五才のままの次男である。正確に言えば、セラミックプレートに加工された次男の遺骨だ。十一年 […]
朝晩に、何か嬉しいことがあった時に、何か報告したい時に手を合わせるお仏壇。 祖父母、父、母のお位牌を見つめて感謝の気持ちを送れば、きっと想念は時空を超えて伝わっている。 ある日のこと、急遽、祖父母の田舎の土地を整理するこ […]
還暦を過ぎた頃から、父は写真を撮るたびに「この写真を遺影に使ってくれー。老い先短いんだから」といつも言っていた。人生80年時代と言われているのに、そんな冗談を、とそれを聞くたびに苦笑した。どうやら、おじいちゃんー父の父親 […]
かなり年代物の仏壇を、新しい仏壇に替えたのは、父が亡くなった時だった。 いつぞや葬儀の際、法話の中に、「仏壇は亡くなった人の家」という話が、頭の中に残っていて「やはり古い家より、新しい家だ」と、少々無理をして仏壇を買った […]
私が生まれ育った家にはボロボロの小さな仏壇があったが、今の家に引っ越してくる際、両親は位牌と鐘と線香の器があれば良いと仏壇は処分してきた。新しい家で鐘などは納戸の奥の隅っこにおかれて寂しそうに見えたが「鐘など必要なものさ […]
物心付いてから馴じみがあり鎮座まします我が家の仏壇、畳半帖程もある漆塗りで、観音開きで引き出し、引き戸棚、指物工法で、祖父が作った大切な物と父から聞いて居ります。百年以上経っていると推察されます。 一人娘の私は理不尽では […]