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第12回わが家のお仏壇物語

佳作「わが家自慢のお仏壇~リビングルームの要~」青木郁雄(茨城県・52歳)

わが家の仏間には「生きとし生けるもの」が仲良く同居している。まさにリビングルームだ。
わが家では相次いで仏を送り出した。
2014年10月に弟が亡くなった。生まれながら心臓が悪く、数々の大手術を両親と乗り越えながら44歳の誕生日を迎えてすぐ、不整脈に襲われてしまった。
2015年1月に父が亡くなった。パーキンソン病との闘いが8年目に入り、父も85歳の誕生日を迎えてすぐ、自身を許すかのように息を引き取った。
2015年2月に私が後見人を務めた叔母が亡くなった。嚥下に問題を抱えた叔母は高濃度栄養剤の点滴のみで4年耐え、88年を生きたその生命力に皆が驚嘆させられた。
そして、まだ健在な母にも危機が訪れている。2016年を迎えて早々に大腸癌が発見された。6月に手術を受けたが、奇跡的に転移がなく、今も日々楽しく暮らしている。母の世話になりっ放しだった仏三名が、閻魔様に必死の命乞いをしてくれたのだろうと私は思っている。
そして2017年11月、慣れ親しんだ家を新築し「リビングルーム」は誕生した。仏も神も婆も共生する部屋を設計した。サンルームを備え一年中暖かい。食事は隣り合うキッチンでいつでも作れる。風呂も続いている。母は唯一「昼寝も出来るソファが欲しい。」と私に望んだ。テレビを見て、食事を取って、読書をして昼寝もする母の浄土だ。
母は住み慣らすにつれて「みんなで生きている気がする。」と言うようになった。今では祖父母や先祖代々の位牌も供養している。80歳を越えた母にご褒美が恵まれた。母は朝夕のお参りを欠かさず、季節の花も美々しく咲いている。
生きる世界を違えても、家族が共に生きる家を作れたことが私にはとても嬉しい。半世紀を生きて、先輩方には感謝ばかり溢れる。

祈りをかたちに 全日本宗教用具共同組合
仏壇公正取引協議会
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