仏壇選びの達人

専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報

第3回わが家のお仏壇物語

選外秀作「母を想う」島田藤恵(北海道・35歳)

この世に生まれて35年間、お仏壇というものとは縁遠い生活を送っていた私。  それが去年の夏、母を亡くしてからは、お仏壇が急に身近な存在になりました。  同じく、お仏壇になじみがない父と共に、母のお仏壇を捜しに仏具屋さんに足を運んだ時は、その大きさ、色、素材などのバリエーションの深さに驚いたものです。

あれこれと検討を重ね、父と私が選んだのは、昔ながらの黒に金色の飾りがまぶしいタイプでもなく、家具調のモダンなタイプでもなく、その中間に位置するタイプ。派手な飾りはなく、美しい飾り彫りが上品な、黒檀のシックなお仏壇でした。生前、ファッションやインテリアのセンスに長けていた母も、これなら納得してくれるに違いない、と父とどこか安堵した気持ちになりました。

おりくぜんを作ったり、お水やご飯をお供えしたり、お線香をあげたり…母のおかげでこれまで無知だったお仏壇周りの作法や儀式にもすっかり詳しくなりました。  私の3人のこどもたちも、いつもじいじの家に行った時は、ばあばに手を合わせるということが自然にできるようになりました。

母を亡くして5ヶ月、まだ遺影と真正面に向き合うのは正直辛いのですが、お仏壇の前にゆっくり座り、母と心で会話をする時間は、私にとって救いのひとときになっています。

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