仏壇選びの達人

専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報

第3回わが家のお仏壇物語

選外秀作「お仏壇物語(飾り方わたし流)」服部静子(静岡県・65歳)


私は一人暮らしなので父母の仏壇を守っています。その仏壇を眺めるのが私は大好きです。それは仏壇が高価だからというのではなく飾り方をわたし流にしているからです。

『華やかに・新しく・心をこめて』をモットーに、写真は二人の結婚式の写真を花で飾った額にいれ季節の花をブーケにして供えています。月に一度仏壇屋さんめぐりをして珍しいものを見つけていますが、先日は電池のろうそくを購入しました。炎がゆらゆらするのとしないのとどちらも素敵です。仏壇のそばを離れる時はこのろうそくを灯します。お線香もアロマ系から白檀系、煙の少ないもの色のかわったものなどいろいろ揃えてあるので、その日の気分やお客様の好みに応じて変えています。お供えする品はなるべく地方のお菓子にし、父母にお菓子の説明をして日本一周旅行の気分を味わってもらっています。写真の横には父母の思い出の品(父の好きだったウイスキーの空瓶や母が抽選であてた狸)など飾っていますが仏壇の中は狭いのでこれも時々変えています。

週に一度息子が私の様子を見ながら孫を連れて我が家にきます。二人の孫は来るとすぐ仏壇の前にいきます。子どもは好奇心旺盛なので花やお菓子や飾り物が変わったことを見つけます。私はまってましたとばかりに花やお菓子や思い出の品の話を孫たちに聞かせます。孫は私の両親を知りませんがきっと彼らなりのイメージをもってくれていることでしょう。帰りには同じお花とお菓子をおみやげにもたせています。実は購入するとき同じものを孫用にも用意しているのです。将来孫たちも仏壇に愛着をもち先祖を大事にしてくれる人になってくれることを願っています。

仏壇公正取引協議会
祈ってみよう、大切な誰かのために。PRAY for (ONE)