専門紙「月刊宗教工芸新聞」が提供する
仏壇と仏壇店情報
第3回わが家のお仏壇物語
子供たちが小さいときは毎年お盆になるとこうやって集まっていましたが、東京に住んでいる妹夫婦は1週間の休みを車で帰省。甥も東京に就職、他の子の就職や進学で、みんなで集まれるこのお盆も恒例ではなくなってきました。
奥にある仏壇は、祖母が亡くなった40年以上も前に祖父が購入したもので、子供ながらに本家だからか、ずいぶん立派なものを揃えたなという、感心とその金額も気になりましたね。早くから悠々自適に、旅行や庭の手入れで隠居していた祖父の13回忌も数年前に済ませ、私が生まれたときの家、父が建てた家、そして兄が建てた同じ地で、この仏壇はきれいに磨かれて引き継がれています。去年は兄の子も結婚し、また家族が増えました。実家は農業をしていますから、私も食料など分けてもらいずいぶん助けられています。
昔々、私の記憶にあるころは、牛や馬がいたり米も作っていましたが、早くに畑作に転換したのが功を奏し、地元でも大きな経営になっているようです。最近のTPP問題を聞くと、跡を継いだ甥にとっては、この家と農業の未来が大きな負担にならないように祈るばかりです。