仏壇選びの達人

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第14回わが家のお仏壇物語

佳作「2つの仏壇」 翠 康太郎(愛知県・63歳)


「おはようございます。(コロナ禍の)世の中が早く落ち着きますように。みんなが元気に暮らせますよ
うに。(女房を)大事にして、(飲み過ぎないように)節制して、ご近所さんへも自分から声をかけるように努力して生活します」・・・毎朝、手を合わせて心の中で同じことを呟く。
真宗の仏壇(女房の実家のもの)の次に曹洞宗の仏壇(僕の実家のもの)でも同様に。
実家の両親が他界し、下の弟夫婦が守ってくれていたが、引っ越しに当たり、3人兄弟の長男の僕の元に。別の部屋に置いて10年余り。2年前に地元のお寺さんにお精抜きとお精入れをしていただき、仏壇を小さなものに換え、座敷で隣に並べた。
宗派の違う仏壇を並べることに迷いもあったが、お寺さんの「そういうお宅もある。大事なのは、お守りするこちらの気持ち」との助言もありがたかった。
思えば、僕ら夫婦が学生時代に出会う前から、両方の父親は郵便局の同期であった。「あの人の息子なら」
「あの人の娘なら」と、長男と一人娘の結婚を許してもらった。並んだ仏壇を喜んでいてくれるだろう。

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